会衆の内外

 ちょっと若者で会衆のことを話す機会があった。若者達それぞれ立場を異にしているが、それぞれ何かを思ってJWという組織に属している。
 一人の奉仕の僕A君*1は会衆内の若者を援助しようとして必死だった。しかし、A君の性格自体少し我が強いところがあり、自分の信じる正義以外は許さない所がある。
 「それは違う!」と怒るのが口癖であり、若者同士の交わりでもしょっちゅう周りをしらけさせてしまうことがあった。彼自身は自分のそういう性格には気付いていないため、なぜ自分には人が付いてこないのだろう?なぜ、自分には会衆の若者を仕切れないのだろう。そういう思いがあるようだ。
 彼は今の会衆で若者が特に大学生達が自分たちに付いてこないと不満を漏らした。「でも、最近はそれでもいいと割り切れるんだ」などと嘯いていたが、実際は会衆の中心的存在になりたいのが本音だろう。
 人は正直である。いつも本音を言わない人間に心を開くわけがない。私は、そんな彼の思いを刺激する気もないし、何よりそんなことを聞かないだろうと解っているので特に何も言わない。
 もう一人のB君*2は大学生だ。事あるごとに、エホバはエホバはと言うがその姿がウソっぽくてこちらも周りをしらけさせる。
 内心どう思っているか知らないが、何事にもエホバエホバと言うと嘘くさい以外何物でもない。そんなに信じてるならとっとと大学辞めて開拓でも始めて欲しいものだ。また、大学批判をする姿勢も少し頂けない。「大学って良いところでしょう?」とA君が聞けば「そんなことない、大学はゲヘナに等しいよ」等と得意顔で話す始末。
 その彼もやはり、会衆内の大学生が仲良くないのはおかしいと力説してきた。しかし、私は

人は全員個性があるんだ。B君の考えも解るけど、皆が君のように思ってるわけではない。それを皆に押しつけることは出来ないよ。

と返答した。するとB君は

それは解るけど、エホバの民なんだよ僕らは。一致しないとダメでしょう。

すかさず私

まぁね。でもね600万人のJWが世界中で全く同じ考え持って一致している訳じゃないでしょ。国際大会とかでも、一時ならいいけど、毎日毎回顔合わせてたらそりゃ、ぎくしゃくもするし色々問題も起きるよ。それに目を背けて一致しなきゃというのは非現実的だ。

と返答。B君もこれに対して

えー・・まあそりゃそうだけどさー。でも悲しいじゃない。

という感情論、自分の主観押しつけの考えしか返さなかった。悲しいだけで、人を自分の思い通りにしようとしてもそれに人は付いてこないだろう。私が大人になるに連れて覚えたこと、それは「人は自分の思い通りにはならない」という事だ。だからこそ、人をその気にさせるには色々大変だしやり甲斐がある。従わないから愛想を尽かすというA・B君達には永遠に、人をまとめ上げることは出来ないだろう。

*1:一応二世だが、高校までは不真面目で卒業後真面目になり開拓を捉え現在はシモベに。

*2:同じ大学に通う。途中でJWにハマリ今は学校そっちのけで奉仕にいそしむ。