或家庭内不和

Arlecchino2004-10-08

 JW友達と一杯飲みながら話していた。彼の家はお父さんとお母さんの仲が悪いらしい。王国会館ではそれほど仲が悪い感じに見えず、むしろ円満に見えるのだが。実はこういう話を聞くのは初めてではない。結構、皆からそういう話を聞く。一見幸せそうに見えても裏では冷え冷えしている家庭。王国会館に行けば、「おしどり夫婦」というレッテルを貼られるので嫌が上でも仲が良く振る舞ってしまうのだろう。JWの教義を実践して不幸な家庭はあり得ないというのが前提だから、仲が悪いということは許されない。それがいつしか、中身がないスカスカの家庭を作っていくのだろう。
 彼の家は、お父さんが自営でレストラン経営をしているのだがその為に普通の仕事よりも仕事を支持しにくい。以前は奉仕のシモベになる位頑張っていた*1らしい。しかし、集会支持の為に稼ぎ時の金曜の夜や日曜の昼に休まなくてはいけなくて経営難になってしまったそうだ。その為店を中心にしたところ今度は奥さん姉妹や会衆の長老から「なぜ集会が支持できないのだ?」と激しく非難されたそうだ。結果、奉仕のシモベも降ろされた。お父さん兄弟は失意を味わいそのまま居なくなった。
 シモベを降ろされたことで、奥さん姉妹は激怒し旦那さんを非難したそうだ。「こうなったのはあなたが集会支持しなかったからよ。」と。当然旦那さんは「俺が食わしてやってるのに何を言ってるんだ?」となる。夫婦の仲は悪化した。それでも、外見は幸せな家庭を演じていたらしい。聖書では離婚は許されないから。ある意味夫婦を繋いでいるのはJWの教義なのだが・・・。成長期の子供がそれを見ていたら戸惑うのも無理はない。
 親が家庭内で別居しているのに、会衆では明るくしていることは矛盾だろう。注解などで「エホバのお陰で家庭円満です」などと言っていればなおさらだ。彼に寄ると家庭内では殆ど夫婦の話いという。「こんな家庭のどこが幸せだと思う?エホバの証人の教義守ってるけど、それでこの形だけの家庭がある事に意味があると思う?」そう言われ私は言葉を失った。
 確かに、何も言えない。大会などでは、如何にもそこから立ち直った楽しい話しか聞かないが、厳しい現実を突きつけられると大会の話の様に現実が甘くはない事を思い知る。これからどうしていくことが彼の人生にとって幸せなんだろう。

*1:頑張ってという言い方はJWを主眼に置いた言い方なので適当とは思えないが、この方が解りやすい。