結婚を見据えて

 しかし、恋愛をすれば当然その先に結婚を意識してしまう。当時私は、会社を転籍しており造園はもうしておらず事務の仕事をしていた。造園の頃に比べると自分でも誇りを持てる仕事でありやり甲斐もあったのは事実だった。だが、如何せん給料が少なかった。全時間で働いているのにも関わらず、バイトをガッツリやっている子より少なかったのだ。
 若い時は少なくて将来増える見込があるならばまだ良いが、会社の先輩を見ていると増える見込も無さそうで私は不安になった。このまま全時間の仕事をしてていいのか?このままこの会社にいていいのか、と。幾ら考えても結論はでなかった。
 そんなとき、会社の中で大卒と私のような事実上高卒では差があることも解った。何にも使えない大卒でも、それだけでいきなり給料に3万くらいの差が付く。年齢と共にその差が縮まれば良いがそんなこともないようだった。私はそのことには憤りを覚えなかったが、その時から大卒という肩書きを意識するようになった。
 思えば、JWの人生だったとはいえ自分の思うとおりに行動してきた。その結果が高卒である。高校入試の時に進学校に行っておけば今頃は大卒だろうと思うと悲しくなった。悲しいところで収入は増えるわけでもなし・・。収入が安定しなければ結婚なんて夢の又夢。私は結婚するからには家族を養っていきたいという思いが一丁前にあったのだ。