再会の日

Arlecchino2004-09-24

 仕事の用で兄が私の家に泊まりに来た。今、関西で金融系の仕事をしているのだがたまに出張で来ることがある。兄は私と違い優秀で切れ者である。地元の旧帝大を卒業し、我が家の星のような存在だった。私も幼い頃から兄の背中を追いかけてきた。残念ながら及びもしなかったが・・・。以前日記で書いた姉は異性ということもあり競争相手というよりは、年も近いのでよい理解者兼同志という感じだった。とはいえ兄も寡黙な人間ではあるが、決して冷たい人間ではなく私たち兄弟は仲が良い方だったと思う。
 社会に出てもその仲は変わることがない。たまに再会しては男同士で酒を酌み交わして色々語ることがある。兄は、現在仕事とJWの板挟みにあっているようだ。全時間で仕事をこなしているので、どうしても忙しいと帰ることが出来ず集会支持がおろそかになる。一人暮らしなので*1気楽な面はあるが、兄は人付き合いが大雑把な方なので、集会に来ないと忘れられたりして会衆の成員から冷たい仕打ちを受けるらしい。
 仕事は大事だし、兄もその仕事を一生続けたいと思っているらしい(なぜか我が家には、伝統的に開拓奉仕を捉えようという考えはこれっぽちもない。)ので当然仕事を辞める訳にもいかない。でも、集会も出ないと益々会衆で孤立する。どうしたらいいか?等と相談を持ちかけられた。私自身付き合いでは苦労したことがないので、兄の悩みにはちょっとビックリした。
 姑息かも知れないが、一番良いのは集会に行くたびに注解すること、どこかに出かけた時は愛と挨拶を持って帰ること、集会からさっさと帰らないで一人でも多くの人に話しかける。奉仕はたまにで良いから出る。嫌でも、たまには会衆のJWと食事に行く。所詮人は外見しか見れない、どれだけ外観で見せるかが大事なもの。これをするだけで大分印象が変わるはずだとアドバイスしたところ、良くこんな事出来るなと関心された。自分では割り切ってこの活動をしているが、兄にはそういうことをする発想がないらしい。
 果たして兄がこれを実行できるか、そしてそれで会衆の反応が変わるかは解らないがとにかくJWとして交わるのならば、それくらいのPRは居るだろう。きっと、こういう努力もできず相談する相手も居ない人が孤独に追いやられ鬱気味になり壊れていくんだろうなぁとこの時思った。
 その後そんな話も忘れ兄と痛飲し、夢うつつで我が家へ帰り就寝した。兄の会衆内での上手い立ち回り方を願って。

*1:私が大学に通い出してから、転勤があり一人暮らしをしている。