食事に纏わるエトセトラⅢ

 一回、ご主人さんがうどん作りの名人ということで、結構な人数が集まってうどんパーティみたいなのがあった。いつもは家族分だけだから、分量も把握しているのだろうが、その日は大人数だったので分量が少し狂ったらしい。また、慣れてないご主人様達もかり出された為にうどんの質が均一ではない。
 うどんというものは一回作ると解るのだが、自分が思っているよりももっと細くするくらいの方が、茹で上がった後丁度いい太さになる。所が、そんなこと知らないご主人さん達なので思い切り太めに作り上げた。中には小指くらいの大きさの麺まで。茹で上がったうどんはうどんではなく・・・未知の軟体生物Xの様相を呈していた。
 それでも「歯ごたえがあって美味しいね☆」などと引きつった笑顔で褒め合う奥さん姉妹達を見るととてもマズイ顔はできなくなる。結局完食させられてしまった。ある意味拷問だった。