クリスマス

Arlecchino2004-12-26

 昨日はクリスマスだった。大学に入り立ての頃は、生まれて初めてクリスマスの習慣にどっぷりつかっていた気がする。女の子と二人でイルミネーションを見に行ったりして食事をしたり。JWの教義がどうのこうのの前に、一人間として楽しい行事である。イルミネーションが夜の街を照らし、恋人たちが手をつないで寒さのなか身を寄せ合う。ロマンチックだ。子供の頃は、ただケーキやチキンでも食べて、わいわいするだけのつまらない行事だと思っていたが、大人になって都会なぞにいると否応なしにクリスマスの魅力に取り付かれる。
 クリスマスの祝いの期限や宗教的意味合いはともかくとして、JWには年に一回でもああいう行事があるかと言えば無い。それでは、20代そこらの若さの盛りの子達にはたまらないだろう。セックスするとか泥酔するとかそういうことでなく、ただ手をつないで冬のきれいな街中を歩き、二人で食事をしてプレゼント交換をして幸せをかみしめる。そんな日が一年に一回位あってもいいのではないだろうか。
 地域大会や巡回大会はお祭りという感じではないし、年に一回といえばキリストの死の記念式だが、あまりに厳かでこちらも祭りという感じではない。記念式の後に写真撮ったりパンを配るなと注意があった年もあった。なかなかJWの若者が世の若者同じと言わないまでも、ロマンチックな気分に浸ったりできる公認の日が無い。もちろん聞いていると、かげでこっそりと*1そういうことをしている人も多い。でもかげでってのが問題。世間では堂々とできることをなぜこっそりしなければならないのだろう。しかも、結婚するまでは婚約もしていないのに二人きりでいたら問題になってしまうし。
 大概どの会衆にも、若い姉妹・兄弟とかで少し流行に敏感な子がいる。そういう子は格好や行動も世のトレンドに乗っかって格好いい。でも、この時期になるとモヤモヤしているように見える。本当はイルミネーションでも見に行ってデートと行きたいのだが、そうもできないし。周りの人を見てうらやましく思っている感じ。そりゃ、ドラマとかでもこの時期はクリスマスの演出が多くなるし、自分もああいう世界に・・と思うのは当然。でもできない。そのジレンマが顔に表れているのだ。20代で特にそれ相応の顔立ちの人だと、その気になれば恋人ができるだけに辛いところだ。最近日本では若者のJW離れが進んでいるという、こういうことも背景にあるのではないだろうか。

*1:不道徳にならない範囲で。