高い目標

Arlecchino2005-01-05

 ドラマや、夢物語に憧れる人がいる。でも、現実ってそんな夢を達成できるのだろうか?なぜこんな事を言い出すかというと・・・実は、実家である姉妹とお話する機会があり、そこで感じたから。
 その姉妹はこれからの人生に夢にも似た希望を持っている。今のところ独身で彼氏もおらず、三十路突入。そろそろ人寂しい時期だろう。周りは結婚してくるし、鏡を見てみれば衰えは隠せない。いつまでも若さだけで乗り切れた20代前半のあのころとは違う。
 その姉妹Q姉妹とでもしておこう。Q姉妹は、小さい頃田舎で育ったらしくそのせいでどうしても大都会東京に住みたいという思いが募ったらしい。開拓奉仕をしてみたりしたものの上手くいかず挫折。しばらくはブラブラしていたが、いつかは東京に出て、自分を変えようと決意。勇んでで一人暮らしに踏み切る。そんな感じだが、まだ実家あたり*1に住んでいる。
 大人になっても、思い描いたトレンディドラマに出てくるような高級賃貸には住めず、田舎の安アパートと普請は似ているのに高い賃料。仕事はアルバイト同然なので、必死に毎日を生きている感じ。これといって特技や技能もないようで、30過ぎて女性ともなると定職に就けるかも怪しい。
 「東京ってどんなところなの?」と目をウルウルさせて聞いてきた。今の生活にもの凄くコンプレックスがあるらしく、今すぐにでも東京暮らしを満喫したいらしい。駅から近くて、アクセスは抜群。都内の名所には直ぐ足を運べ、女性が住みやすい美しいマンションに住みたい。それが彼女の願い。
 会社の帰りには、行きつけのバーや美味しい料理店で舌鼓。マスターに「いつものね。」なんて台詞を言ってカクテルを注文。仕事では、スーツを身にまといシャキッと毎朝出勤する戦う女性を目指している。皆から「かっこいい」「そんなに綺麗なのに何で結婚しないの?」と言われたいそうだ。
 大変立派な理想像である。これに関しては何も異論を唱えないのだが、どうしても納得いかないのがその理想へ向けて何も努力をしていないところである。理想や目標は高く掲げているのだが、それに対しての努力が見受けられない。
 Q姉妹は、毎日生きるのが必死でとても、何かスキルを身につけるようなことはできなさそう。集会にも不真面目とは言わないまでも適当な出席が目立つ。聖書研究はやらないことがあっても、テレビドラマや歌番組だけは見落とさない。そんな生活。
 たまにやりとりするメールやメッセンジャーでは「今○○をしている」という、英語なり何かの資格なりの勉強をしているというアピールは聞く。しかし、結果が良かった話は聞かない。自ら過程ばかりを披露する人は結果が伴わない人に多い。結果だけを出せば過程なんてどうでもいいのだが、それが出来ない不安を秘めている人はどうしても過程をだして、そこをほめて貰いたがる。
 Q姉妹もそんな一人。来年になるか再来年になるかは解らないが、今は現実的に東京進出を狙っているらしい。資格試験や、東京での就職の為に色々な手続をしているとか。もちろん彼女自身に資力はないので親に出してもらい、そういう事をすることになりそうだ。
 この日記が続いていればこのQ姉妹が今後どうなるか、リポートしていきたい。今年のうちには何らかのアクションを起こすとは思うのだが。果たして結果はどうなるか・・・彼女は夢を実現しキャリアウーマンになるのか?それとも夢は夢のままか。もし成功していれば、潔く私は持論を訂正する。過程を見せる人でも成功する人はいる、と。

*1:私の実家は、決して田舎ではないが都会でもない中途なところ。