悲惨も悲惨

 私の知り合いで、JWではないのだがそのつてで聞いた話。A子さんというまだ若い子がいた。A子さんは小さい頃に親が離婚し、片親について行ったが虐待されて育った。そんな環境から逃げたくて、結婚をした。しかし、相手も暴力男。また、小さい頃のトラウマで自分の子供も虐待してしまう。亭主には帰るたびに殴られる始末。友達も会う度にアザを見せられてぞっとしたという。警察に行っても、そのくらいの怪我ならDVに入らないと退けるらしい。
 そんな中、一人の男性に出会う。優しくしてくれて、かわいがってくれた。その優しさに絆されて、つい浮気してしまった。後日それが旦那にばれてまた殴打。その後、旦那とその浮気相手で話し合いになるも「遊びだった」と開き直られる。それを聞き、旦那はまたA子さんを殴打。相手に、慰謝料を請求すると話し合いが拗れてしまい、恐喝だということになり、ついには逆に訴えられることに。その後連絡が途絶えたそうだ。
 どうなって居るんだろう。まったく顔も見たことがない他人なのだが、そう言う話を、いっぺんにではなく、常に会う度に聞いていたので、刻一刻変化する彼女の状況がリアルに伝わってきて、他人事に感じなかった。こういう話ドラマとかドキュメンタリでは見かけるが、実際に聞くとかなり驚く。このA子さんだって生まれたくてそんな環境に生まれた訳じゃないだろう。やはり、親と生まれる場所は選べない。そんな話を聞くと、自分の家庭のありがたさが身にしみる。