バカにされる職

Arlecchino2005-03-03

 ここ一年くらいまともに雑誌を見たことがなかった。いつも集会に行くたびに、雑誌の係から「兄弟の雑誌来ていますよ」といわれて手渡される。それを無造作に鞄に詰め込み、あとで同じように本棚に詰める。その繰り返し。タイトルすら見ていないときがあった。
 さて、この間3/22の雑誌をたまたま見る機会があった。相変わらず目ざめよはちょっとサイエンスティックやカルチャーっぽい記事で目を惹こうとする。チョコレートも黒真珠もどうでもいいっての。
 面白かったのが「若い人は尋ねる」の質問。

体を使う仕事をした方がよいのはなぜだろう?

 というもの。勿論組織の建前で、肉体労働は良いことだよ〜、という論調になっているのだがこんな質問が来る時点で組織もそれだけこの手の仕事を見下しているという証だ。中の記事にもありありと組織の見方が示されていた。

体を使う仕事は品位を落とすことでも不面目な事でもありません。

裏を返せば、品位が落ちて不面目な仕事だというわけですな。不良の子に「君は全然悪い子じゃないよ。むしろいい人でしょう。社会適合者だよ。」などと言えば言うほど痛々しいのと似ている。
 私が、肉体労働者だったらこんな記事を見ても、別に感動もしないし励まされるとも思えない。悲しいかな現実は肉体労働は蔑まれる。これは覚悟しなければ行けないこと。それをしっかり肌で感じている私としては、こういうきれい事は大嫌い。私はこの手の職種を蔑む訳ではないが現実と主観は別という話。
 こんな記事が出るということは二世開拓とかで、この手の悩みを抱えている人が多いのだろう。職業について悩んでいる人は組織の甘い言葉に踊らされず現実を直視したほうがいい。