先が見えない

 この世の中は先が見えない事が多々ある。故に人間というのは先が見えると嬉しいものだ。占いとかが流行るのもそういうのの一環だろう。仕事とかでも、どこにも着地点が見えないで仕事をしていると不安で何も出来ない。着手してても、気もそぞろでナカナカ仕事ができなくなる。先が見えるとそこから逆算もできるので仕事が結構楽しくなる。
 人生も同じ事が言える。何かの歌じゃないけど、どうして俺は頑張ってるんだろう?と思うくらいに毎日が忙しいのに、先が見えないことをしていると段々不安を覚える。大学生活とかも1,2年は楽しいのだが、3,4年になると就職とか進路確定とかが絡んできて、先が見えなくなり不安になる。そして就職が決まると、残りの期間は楽しくなる。先が見えるからだ。
 会社にはいるとまた、自分の将来がなかなか見えなくなり不安を覚える。まあ、最初はそんなものだろうか。キャリアビジョンとか成功のためにとか格好良いことは幾らでも言えるけど、それは入り立ての新米社員には解らないものだ。現に私も今全然解らない。といっても元からのんきな性格だったのであまり将来への不安は覚えない。この日本のこと、体さえ丈夫ならば何とかなるだろう。
 しかし、世の中を見ていると全員が全員こんな考えができるわけではない。色々不安を抱えて悩んで居る人もいる。こういうときに人って宗教にはまったりするのだろうか。前の会衆に、いきなり会社を辞めてJWになり開拓を始めた1世がいた。会社や社会生活というのはとかく不確定要素が多い。頑張っているからって出世できるとは限らないし、いきなり不幸のどん底におちることもある。そんな世界にいるより、ある意味世界の終末が予告され正しいことさえしていれば、救われるという保証がもてる生活は魅力なのかも知れない。
 確定された将来。それが安心した老後を確保する年金とかと似ているのかも知れない。宗教も流行ものな気がする。日本でJWが流行ったときは冷戦も勃発していたし、公害問題などもあふれて、これから将来どうなるかが先行き不安な時期だった。暮らしも結構大変だったこともあり、確定した将来が欲しくて爆発的に増加していたのかも知れない。しかし、時代は経ち、飽食の時代。とくに贅沢をしなければ、生きていくことは出来る。それに、年金と同じで最近の若者は無気力なこともあるし将来がどうあれ今がよければ良いところがある。
 JWの獲得のしかたもバカの一つ覚えみたく、楽園をぶら下げるやり方を変えた方がいいのではないだろうか?でないと、年金と同じで破綻してしまうに違いない。今、すでに増加率がないわけだし。何も関心がないけど、そういうとこでアドバイスしたくなってしまう。まあ、私的にはこのまま破綻してくれた方がいいのだが。年金は破綻したら困るけどね。