壁に耳あり・・・

Arlecchino2006-02-11

 関西に来てからというもの、殆ど集会には交わっていないので、顔を覚えられていないため、大学時代の様にデートしているときみたく知り合いのJWの目をおそれてびくびくすることはなくなった。しかし、JWは全国各地に点在しているせいでどうしてもどこかで出会う可能性が残っている。
 正月休みに、彼女と旅行に出かけた。以前すんでいた東京ではなく、横浜へ。横浜は東京に近いが知り合いのJWも居ないだろうと思い普通に堂々と彼女とデートしていた。あるデパートの地下食品売り場に行ったとき彼女が軽くスナックでも食べたいと言いだしたので、立ち寄ってみることに。
 商品を買って、できあがりを楽しみに待っていると前の方から見たことある顔が。でも名前と所属が思い出せず暫く考えていた。えっと・・大学時代の同期かな。そういえば、東京で就職したっていってたっけ。などと考えて、「やぁ」と言いだしかけたその刹那記憶がよみがえった。JWだ!それも、結構真面目なJWだ!若者で一見いまっぽい服装してるから気がつかなかったけど、そうだ!そうだ!
 相手も女連れでJWデートにしては珍しい腕を組んだデート。それもあって、世の友達と間違えたのだが。一番困るのが、近づかれて彼女について聞かれること。そうなったら幾ら今関西地方に住んでいるからと言っても、前に在籍していた会衆伝いに情報が広がらないとも限らない。回避せねばという思いが頭を巡る。
 とはいうものの、彼女はデパ地下にある軽食屋の前でスナックを食べる気満々。私がJWであることは知っているが、ばれたらまずいという複雑な事情までは知らない。一から説明するより回避策を採ることが大事と判断。ひとまず、トイレという理由で何気ない振りをして現場を離れる。これで数分後戻ったときに彼が居なければいいが、と思って3分後位に戻ってみるとなんと同じ店で買い物している!これは非常にまずい。
 どうにかしなければ、と思ったが、お店の前にはしっかりベンチがあるので、そこで軽食を食べることくらいはできてしまう。彼女をお店の前から自然な理由で引き離すことができない・・・。頭の中を高速でいろいろな策が巡る。そうだ、デパ地下にはもっと大規模な食事を持ち寄って食べる共同持ち寄りテーブルみたいな場所があったはず。慌ててデパ地下中を探し回る。
 すると、机とテーブルが多くおいてある場所を発見。直ぐに彼女を呼び出してそこで食べることに。取りあえず危機的状況は回避できたが、かなりはらはらである。暫くそこで落ち着いて食べたものの、またどこかで鉢合わせしないかどきどきしていた。結局それ以降出会うこともなく横浜を後にした。
 宿泊は東京のホテルだったのだが、その日の晩遅くに携帯に前に交わっていた会衆の長老から着信があった。あの彼がチクッたかどうか解らないが・・・取りあえずでないことにした。留守電を聞くと、普通の挨拶っぽい感じで「お元気ですか?」みたいな感じで入っていたが、偶然にしてはできすぎなきがするタイミング。探りかもしれない。
 でも、向こうも明らかにJWデートっぽくはなかった。彼とは目と鼻の先まで接近していたし、あの場で声を掛けてきてないことを考えると向こうの臑にも傷がある感じ。うーん・・・と気になったが、取りあえず放置して今に至る。現在のところあれ以来電話などはない。どこにいるか解らないのがJW。壁に耳ありデパ地下にJWあり。