一人で暮らしたい

Arlecchino2006-09-17

 以前も触れたことがあったが、一人暮らしのお話。世間一般でも一人暮らしして自活している人はそれなりに立派な人が多い。なぜなら、一人暮らしすると当たり前の話になるが身の回りの事は全て自分でしなくてはいけなくなる。ゴミを床に捨てても誰も片づけてくれない。そのままにしておけば、一ヶ月もすればゴミ屋敷になり腐敗臭が漂う。
 自己責任という言葉は余り好きではないが、自己責任が問われるのが一人暮らしと言える。ゴミだけでなく、掃除洗濯なども自らが行わなければ誰もしてくれない*1。そのため、一人暮らししている人は同い年でも、他の親元同居の人に比べてしっかりしてくる。
 「努力と成功」の関係のように努力をしたから必ず成功するわけではないのと同じで、一人暮らししたから必ず自己管理が出来ている人が多いわけではないが、しっかりしているな、と感じる人には総じて一人暮らしが多い。これは結婚や子育ても同じだろう。やはり責任感というものが生まれてくるので人は知らず知らず成長していくのだと思う。如何に自分の行動に責任感を持つか。それを人はしっかりしていると呼ぶのだと思う。
 JW二世でも一人暮らししている人が結構多かった。私の地元でも一人暮らしする子が居た。当時の私は別段一人暮らしに憧れを抱いていなかった。なぜなら家でも自由に過ごせたし、お金が貯まるという利点があったから。その当時19歳とかで一人暮らしする人たちは決まって親と仲が良くないJW二世ばかりだった。
 親元に居たら拘束を受けるか、親と喧嘩することが多くなるため自由が欲しくて一人暮らしをする。そう言う人ばかりだった。本当の理由はそれだが、そんなこと言えないので大人の勉強とか、色々なことを言って出ていた。そう言う人たちは一人暮らしをしても成長することがなかった。何故か?それは中途半端一人暮らしが多かったから。
 一番の理由は、その転出先が区域内であったこと。区域内では一人暮らしとはいえ、親元からすぐの距離。自転車で行き来できてしまう。その結果どういう事が起きるかというと、お金を使い果たした時や月末の苦しい時は親元で夕食を食べるという子供の我が儘以外何者でもない行動をしていた。そうやって家計的に助けられているにもかかわらず、自分は一人暮らししていると大人面していた。一人暮らししてなお親に世話になって、恥じ入る所か、積極的にご飯を食べに行く姿勢は、まだ幼かった私からしてもおかしいことは解った。
 転出先が区域内というのは、おぼっちゃんのご旅行と同じで、まったく一人暮らしとは言えない。経済的に困ったときも一人で対処する。病気で苦労してるときも自分で対処する。また、そうならないようにするために、日頃から栄養に気を遣ったり運動をするなどの自己管理をする。そうやって大人へなっていくのだが、区域内転出は全くそれらが鍛えられることがないので、甘甘だけど、自尊心だけは一丁前の自称一人暮らし人間が出来てしまう。
 バイトしてるだけなのにそれを“仕事”と呼び、一人前の社会人面。区域内なのに“一人暮らし”してると自慢げになる。それら一つ一つが積み重なって、駄目駄目JW二世が育成されていく。大人も悪いことに、そう言う点が甘いよと指摘せず、手放しで褒めていくために、それで良いのだと勘違いした後輩二世君達も真似して、意味のない一人暮らしやバイトへどっぷりハマって自分が大人になったと言い出してしまう。
 今も、地元の会衆にはこういう駄目駄目二世君が沢山居る。未だに、親と喧嘩して区域内に一人暮らししている人もそろそろ35歳に届こうかというところ・・・姉に伝い聞くところによると、相変わらずらしい。これからも勘違いの二世が生まれていくのだろう。
 自己管理が出来るから一人暮らしの意味*2があるわけであって、単に親と顔を会わせたくないとか、自由に過ごす時間が欲しいからというだけが理由になると何も中身がない大人のできあがりになるだけ。自己管理出来ない人が他人に真理だ光だと言ってもむなしく聞こえるだけ。まず、自分から見直すべきである。

*1:同棲してたら・・という話は置いておく

*2:これが出来なければ一人暮らししてはいけないと言う意味ではない。したい人はすれば良いと思うが、どうせするなら、我が儘でするのではなく成長できる時として捉えて欲しい