脱北その後

Arlecchino2009-08-04

 ニュースなどでたまに、脱北した人のその後などのドキュメンタリーがあります。全員が全員上手く言っているわけではない様子が伝わってきます。脱北したはいいのだけど、その後何をするか考えていなかったのが最大の原因かと思います。
 目標を達したあと何をするかを考えることは大事なことです。脱北する前から、単に脱出することだけでなくその先に何がしたいか、脱北したあとに自分はその中で上手くやっていけるようシミュレーションすること、そういうことが大事なんだと思います。勿論未体験のことを想像で補うのは難しいことなので、現実が異なっていたら適宜修正していく必要はあるわけです。
 ただ、スポーツ選手だって普段から敵のピッチャーが投げてくれるわけではないので、練習のときはイメージをしてよりリアルに感じ取りながら球を打ち返すことに精を出します。JWでいるときも世に出たらどうなるか、どういう生活になるか、その中でどう振舞うかなどを一生懸命、自分なりに考えていると違います。
 北並みの情報統制がされているわけではないので、その気になれば情報はいくらでも仕入れられます。情報を仕入れて、その情報を元に自分でシミュレーションしていけばいいだけです。
 昔、まだ自分がJW側にいたとき、派手な服を着たり髪が染まったりして、徐々に離れていく子がいました。大概そういう子は何年かして戻ってきたりしました。といっても中途半端な戻りであって、完璧には戻らないのですが。また、傾向として元JWとつるむことが多かったです。同じ会衆の幼馴染の脱JW組とかとつるんだり。
 そして、何年経っても結局上手く脱出できず、いつまでも記念式だけは顔を出したりして中途半端な立ち居地に居続ける。たまに近づいて話を聞くと、世でも上手く行ってないという話しが多かったです。脱北したいということだけが目標になっており、脱北したあと資本主義の中でどうやって生きていくかまで考えていなかったことの結果がそれです。
 最近はとんと、そういう方々の情報に疎くどこで何をしているか分かりませんが、今もきっと変わらない感じでしょう。これから脱北しようとしている方、今脱北しようとしている方。脱北は目標ではありません。脱北したあと何をしていくか、脱北した社会でどう生きていくかを真剣に考えてください。向こうの世界では、成果を出さないのに馴れ合ったりされることは許されません。楽しいことも勿論ありますけどね。まぁ、そこで疲れてやっていけないと感じたなら、またJW民主主義人民共和国に戻るというのも選択肢だとは思いますが。