組織の維持

Arlecchino2009-08-27

 この前、ドキュメンタリで左と右の活動家の様子が特集されていた。大学などを占拠していた左の活動グループや街宣車で走る右の活動グループ等の実態などを取材していて、あまり政治に興味がない私でも楽しめた。興味深かったのが組織の維持という視点。
 右はともかく左は、反体制なのでややもすると団体自体が消滅することが多い。そこで、時代が変わっても維持をしなければいけなくなる。昭和の熱い時代と違って今の学生は別に学生運動をするわけでも無いので、彼らが全盛期だった時代に比べたら今は冬の時代といえるかもしれない。
 左の団体は集団で生活していたが、中には二世活動家もいた。親同士が活動家でその二人から生まれた子供だ。当然思想なども左に教育されるのでそう育つ。大学の前などで、資本主義を批判する声明文を声高に叫び配っていた。目を見たがそこには信じて疑わないきらきらとした目があった。
 その団体を脱したライターが、組織も今は維持に必死になり上層部は維持のために若者を利用していると分析していた。昔は組織も本気で革命を起こそうという気概があったが今は、本気で革命をしようとしているとは思えないとも。
 その話を聞いていて、なんだかJWと似ているなぁと感じた。勿論、今のJWの上層部がどうなっているかなど私には分からないが、明らかに昔描いていたそれこそ数人で始めた時とは、目的や組織としての動き方が変わっているに違いない。10人を超えると全員の統制を取る事が困難になってくる。そうなると組織は団体をまとめるための動きをする。それは、宗教だろうが政治団体だろうが会社だろうが変わらないだろう。
 恐らくは、JWも昔と違って大所帯になってきたので、組織が信者を動かして色々画策しているのだろう。ハルマゲドンを経て楽園という革命を信じている上層部はどのくらいいるのだろう?もしかしたら、信じていないかもしれないけど、今の組織維持のために割り切っている人もいるかもしれない。
 自分が大きな会社にいると、なんとなく組織論が分かってくる。TOPが掲げている方針や夢はあるものの、幹部誰しもがその夢を達成できると思っているわけではない、会社のため給与のため割り切って行動している幹部もいる。それは宗教も会社も変わりないだろう。
 べテルという、現実の苦労から遠いところにいる御仁には現実世界の苦労や世情の変化など分からないだろう。数字や聞きかじりで分かったように気になっているだけだ。そういえば、昔、子供がいない長老が子育てについて論じ・・・結婚していない奉仕の僕が結婚生活を円滑に進める方法を論じていたが、あれも・・・・はたから見ていておかしかった。してもいないことをしたかのように語る・・・でも、組織を運営維持していくにはそういう役割も重要。営業成績を上げてない人が、研修の講師になることもある。そんなものだ組織とは。
 さて、JWの組織は・・・今後どういう方向にシフトしていくのか。恐らく、今とはまた形を変えて組織を存続させていくに違いないが。