JWを離れる決意

Arlecchino2010-12-02

 昔からこのblogを見ていた人が、コメント欄にJWを辞めたということを残していた。また、中学生のJW2世の子の日記を見ていて、辞めたいという思いがつづられているのを見たとき、ふと、自分はいつ辞めようと思ったかなぁと思い出してみた。(厳密には自然消滅だから辞めてないという突っ込みもあるかもしれないけど、自分的には周囲とのハレーション最小限の観点から選択しているだけで、実質的断絶に等しい。)

 過去の日記をサマリーにしてみるとこんな感じ。

 幼少期・・当然何も選択肢もなく疑う心もないので、親に追随するままにすごしていた。
 小学校・・高学年通過儀礼の騎馬戦の証言が恐怖に感じたりしたり、誕生会不参加を宣言することに抵抗はあったものの、まだ、特に何も辞める感情は芽生えず。
 中学校・・柔剣道の証言で騎馬戦と同じ恐怖を感じたものの、幸運も重なりなんとか乗り切る。君が代の斉唱やら、国旗掲揚での礼などもこの時生じた、うっとおしかった問題ではあったものの、特に芽生えず。それどころか、親の手前これからも証言することを考えて、高校進学はそういう煩わしさがない学校を選択しようと決意。更に受験勉強からも逃れたくて二重で安易な選択を実施。
 高校・・惰性で入ったこともあり特に何も思わずに生活。但し、JWが多かったため周囲の人間の将来への夢を聞いていると漠然とした不安というか、漠然と「この人たちは将来どうするんだろう」と思うようになり、その頃からまともな仕事につきたいと思っていた。
 卒業後1・・就職したときも、JW優先するための職に就き、出世よりもJW優先で帰宅していたため当然出世競争のレールに乗ることもなく低賃金でワーキングプア状態。この頃から、「辞めたい」というなんとなしの思いが頭をもたげてきた。
 卒業後2・・ワーキングプアをすること数年。その中で、開拓者のほうが稼ぎが良かったり、だんだん全時間の仕事をする自分が同年代の羽振りがいい開拓者に比べて、会衆内出世競争から置いていかれている事実に気が付く。そして、出世はできない、給料では羽振りが良い開拓者以下な現実に絶望する。
 卒業後3・・大学に行って人生をやり直したいと決意。その際、多少の期待感もこめつつ大学をきっかけに一人暮らしをして、大学を卒業する頃にはJWも離れたい、大学時代には今まで出来なかったような普通の人のような恋愛とかもしてみたいという思いに胸をはせる。
 大学1・・念願の大学生活。一応JWとしては模範的な感じを漂わせたものの、だんだんと一人暮らしの中で今までしていないことを試したくなり、好奇心が先行して徐々にJW離れが始まる。同級生には一切JWであることは言わずにすごす。
 大学2・・学生生活が中盤に入るにつれ、JWはそこそこ、学生生活どっぷりという生活になり、集会を平気で休むようになり凄いときは帰省しているという設定にして3ヶ月行かなかったこともあった。人並みに恋をしたり遊んだり、JW以外で友達も沢山でき楽しかった
 大学3・・卒業後の就職を考えたとき、全時間でバリバリ働くことを選択。就職による引越しを機に本格的に離れることを決意。そして全時間で就職が決まり一人暮らしも始まりJWから決別
 卒業後1・・親には集会に行っているといいながら、実際いかない生活を2年続けた。結婚が近いこともありどこかでアクション起こさねばと考えた。
 卒業後2・・親に一回「信じてない」とぶちまけてみた。母親は大パニック。長老に相談すべきかなども言われたことがあったが、そこは家族根回しにより抑えてもらう。このハンマーセッションにより、以後母親は私があまりJWが好き出ないことを知るとともに、あまり集会にいくかどうかなを確認しなくなった。
 卒業後3・・付き合っている人と結婚したいという話をしようと思い、家族全員がいる場で話した。意外にあっけなく承諾。おそらく上述したハンマーセッションが効いていたのだと思う。
 結婚後・・これといって大きな障害も無く、親は親。自分は自分で暮らしている。雑誌を送ったりするな、妻に証言するなと釘を刺しているので勝手なことはしていない。


とまぁ、こんな感じで恐らく辞めようと思ったのは、社会で生活が上手く行かなかった時のような気がする。恐らくそこで現実を見て、このままじゃ駄目だと思って辞めることを決意した。でも、親元にいては辞めるのも困難なため、まずは

?親から離れること(そもそも親の監視下にいたら自由がなくなる)
?JW以外に友好関係を築いておくこと(いきなりやめても友達もいなくて孤独になるので)
?金銭的に親に頼らなくて良いようになること(金銭がないと、それゆえに?もなくなるから)


を心がけて計画を立てた。恐らく、二世でぱっと辞めても戻ってくる人はこの?〜?のうちどれかが欠如していることが多い。孤独だとJW時代を幸せと錯覚することもあるし、お金が無ければ親に頼らなければいけなくなる。同居してたりしたら、自由が無いので親の命令に従わなくてはいけなくなる。辞めたいなら、まずこの?〜?を実現するために計画を立てる必要がある。
 自分の場合は、子供の頃からJWの教義事態を信じていなくて親の手前ポーズでしていたり、割りきって、JWの中にいるうちはこの中で気に入られたり、出世したりしていこうというスタンスで生活していたので、辞めたあとになにかギャップが大きすぎてびっくりすることは無かったように思う。信奉しきっていたらきっと心に大きな傷を負うことになったことだろうけど、幸いにしてそういうことはなかった。なのでトラウマには無縁。
 むしろ、あの複雑な人間関係や、擬似会社みたいな組織の中で立ち回る方法を学べたので、今社会に出てから凄い助かっている面があるのも事実。もちろんこれは、たまたまの効果だったので、JWありがとう、という思いには繋がらない。
 辞めようと思っている人に言いたいのは、早まらずに?〜?の計画を立てるべき、ということ。それがないと、計画は上手くいかない。